皆さんは「サンタクロース」と聞くと、12月25日のクリスマスにプレゼントを持ってきてくれる姿を思い浮かべるのではないでしょうか?
しかし、ロシアではなんとサンタクロースに似た存在が12月31日、大晦日に登場するのです!それが「ジェド・マロース(Дед Мороз)」という冬のキャラクターです。
「どうしてロシアだけ新年にサンタクロースが来るの?」
「クリスマスはないの?」
そんな疑問を解決しながら、ロシアならではの冬の文化や歴史的背景に迫ります!
ロシア版サンタクロース、「ジェド・マロース」って誰?

まずは、ロシア版サンタクロースである「ジェド・マロース」について紹介します。
ジェド・マロースとは?
- 名前の意味
「霜のおじいさん」または「氷の祖父」という意味です。 - 外見
長いストレートの白ひげを持ち、青や赤の豪華なロングコートを着て、伝統的なロシアの帽子をかぶっています。西洋のサンタクロースよりもどこか荘厳で威厳のある姿です。 - 登場時期
彼は12月31日、大晦日の夜に登場し、子供たちにプレゼントを持ってきます。 - 相棒
孫娘である雪の妖精、スネグーロチカ(Снегурочка)と呼ばれる少女が一緒に登場し、子供たちにプレゼントを届けます。、日本語では「雪娘」です。
ジェド・マロースとスネグーロチカは、ロシアにキリスト教が広まる前から信じられていた、昔話に登場する雪の精霊です。どちらもロシアの冬の象徴として愛される存在です。
ジェド・マロースはなぜ「大晦日」にやってくるの?
西洋ではクリスマス(12月25日)が大切な日ですが、ロシアでは新年(12月31日~1月1日)こそが最も重要な祝日です。その理由は、ロシアの歴史や文化の変遷にあります。
ソビエト連邦時代の影響
1917年のロシア革命以降、ソビエト連邦では宗教行事の禁止が進められました。当時の政府は、宗教を「古い価値観」や「非科学的な迷信」と見なし、キリスト教に関連するクリスマス(12月25日)も祝わなくなったのです。
その代わりに、新年(12月31日~1月1日)を非宗教的な国家の祝日として強調するようになり、人々は大晦日に盛大なお祝いをするようになりました。
こうして、プレゼントを届ける「冬の使者」であるジェド・マロースは、新年のお祝いに登場するキャラクターとして定着したのです。
ロシア正教会のクリスマスは「1月7日」!?その理由とは?
ロシアでは、新年の後にクリスマスがやってきます。それが1月7日です。なぜ日付が違うのでしょうか。
ユリウス暦とグレゴリオ暦の違い
現在のロシアで祝われる新年は、グレゴリオ暦(現代世界の標準暦)に従っています。
つまり、12月31日から1月1日に祝われる新年は、世界共通の暦によるものです。
それに対し、ロシア正教会は古い「ユリウス暦」を採用しています。
ユリウス暦はグレゴリオ暦より13日遅れているため、12月25日(ユリウス暦)はグレゴリオ暦では1月7日にあたるのです。
新年の祝い方(12月31日~1月1日)
- 12月31日(大晦日)
前述の通り、ジェド・マロースが登場してプレゼントを配ったり、家族や友人と一緒に豪華な食事を楽しんだりする日です。 - 新年の木(ヨールカ)
ロシアでは「クリスマスツリー」ではなく、「新年の木」が飾られます。これもジェド・マロースと一緒に祝われる重要なシンボルです。 - 盛大なお祝い
ソビエト時代から新年は「宗教的でない」祝日として大切にされ、全国的に盛大に祝われる日となっています。
ロシア正教のクリスマス(1月7日)の過ごし方
ロシア正教のクリスマスは、宗教的な意味合いが強い行事です。
- 教会の礼拝
1月6日の夜に「徹夜祷(てつやとう)」という礼拝が行われ、キリスト降誕を静かに祝います。 - 40日間の断食
クリスマスに先立つ40日間は肉や乳製品を控える「降誕節の斎」が行われます。クリスマス当日は断食が明け、特別な料理が振る舞われます。 - 家庭での祝福
家族や親戚と共に伝統的な料理を食べ、厳かな雰囲気の中で過ごします。
西洋のようにサンタクロースが来たり、プレゼントを交換したりする習慣はありませんが、ロシアのクリスマスは心温まる家族の時間が中心です。
ユリウス暦に基づく「旧正月」(1月13日)
一方で、ロシアにはもう一つの「新年」が存在します。それが「旧正月(スターリー・ノヴィ・ゴート / Старый Новый год)」です。
- 日付
1月13日(ユリウス暦の12月31日がグレゴリオ暦では1月13日にあたるため) - 意味合い
ユリウス暦に基づく「古い新年」であり、正教会の伝統を大切にする人々や一部の地域で祝われます。 - お祝い
12月31日ほど盛大ではありませんが、家族や友人と静かに過ごすことが一般的です。
ロシアの冬の文化まとめ
西洋のクリスマス文化と比較しながら、ロシアの特徴をまとめてみました。
| 要素 | 西洋のクリスマス(12月25日) | ロシアの新年(12月31日) | ロシア正教のクリスマス(1月7日) |
|---|---|---|---|
| 主役 | サンタクロース | ジェド・マロースとスネグーロチカ | 宗教的なキリストの降誕 |
| 祝う日 | 12月25日 | 12月31日~1月1日 | 1月7日 |
| プレゼント | あり | あり | なし |
| 宗教的要素 | あり(キリスト教) | なし(世俗的) | あり(ロシア正教) |
| ツリー | クリスマスツリー | 新年の木(ヨールカ) | ほとんど飾らない |
まとめ
クリスマスの祝い方も、国によって異なることがわかりました。こうしたロシア独自の文化背景を知ると、普段何気なく見ている「サンタクロース」や「クリスマスツリー」も、違った視点で楽しめるようになりますね!
参考
- 「ジェド・マロース」と「スニェグーラチカ」 – 日本玩具博物館
- ジェド・マロース – wikipedia
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