カレーなどのインド料理を食べるとき、ナンは欠かせない一品ですよね。しかし、あなたはナンが本当にインド料理なのか疑問に思ったことはありますか?この記事では、ナンの起源やその意外な事実について探ってみましょう。
ナンの歴史
ナンは、多くの人々にとってインド料理の代名詞として知られていますが、その起源については誤解が広まっています。その歴史は紀元前4世紀にさかのぼります。最初のナンはインドではなく、ペルシャ(現在のイラン)で作られ、そこから広まっていきました。古代ペルシャでは、ナンは非常に重要な食品であり、さまざまな種類が作られていました。
ナンの名前自体も、その起源を物語っています。ペルシア語でパン類全般を意味する「ナーン」という言葉から来ていると考えられています。この言葉は、さまざまな中央アジアの言語に伝わり、ナンという名前が定着しました。
インドにおいて、ナンはムガル帝国の時代に広まりました。ムガル帝国はインドにイスラム教をもたらし、イスラム教徒の食文化も広まりました。この時代に、インドのパン文化に新たな要素が加わり、ナンがインド料理の重要な一部となりました。
ナンの歴史は多様であり、地域や文化によって異なるバリエーションが存在します。しかし、その起源は中央アジアにあり、歴史的な交流の中で広まっていったことが窺えます。今日では、ナンはインド料理の象徴的な食べ物として世界中で親しまれていますが、実はインド発祥のものではなかったのですね。
インドにおけるナン
ナンは、インド国外ではインド料理を代表するパンとして知られています。しかし、インドでは大多数の家庭が大きなタンドール(窯)を持っておらず、ナンは贅沢品として扱われます。精白した小麦粉で作るナンは高価なため、ほとんどのインド人が日常的には食べることがありません。主に北インドの料理店などで提供されることが一般的であり、南インドでは食文化が異なることもあって、あまり見られません。
インドでは、ナンよりも全粒粉のフラットブレッドの一種であるチャパティが一般的で日常的に食べられています。チャパティはフライパンとガスコンロがあれば手軽に焼けるため、庶民的な食事として親しまれています。

北インド料理
北インド料理は、豊富なスパイスやハーブ、バターやクリームを使った濃厚な味付けが特徴的です。北インド料理は、イランなど中東の影響を受けており、その歴史的背景や多様な文化的要素が料理に反映されています。
北インド料理の特徴は、クリームやバターなどの乳製品を多用した濃厚な味付けや、タンドール(大きな粘土製の焼き石窯)を使った焼き料理です。また、タンドリー料理は、肉や野菜をスパイスとヨーグルトに漬け込んでから焼くことで、風味豊かでジューシーな味わいを生み出します。
代表的な北インド料理には、バターチキンやタンドリーチキン、マトンカリーやパラータ、サグパニールなどがあります。これらの料理は、様々なスパイスとハーブを用いて調理され、独特の風味と香りを持っています。また、ナンやチャパティなどのパン類も北インド料理の不可欠な要素であり、特に安価で手軽なチャパティは主食として頻繁に食べられます。


さらに、北インド料理では、デザートも非常に重要な役割を果たしています。代表的なデザートには、ガージャルハルやジャレビ、ラスグッラなどがあり、これらは様々な材料を使って甘くて美味しいスイーツが作られます。
南インド料理
南インド料理は、北インド料理とは異なる独自の特徴を持ちます。北インド料理が乳製品を多用するのに対し、南インド料理はココナッツミルクを主に使用し、タマリンドやカレーリーフなどの南インド特有の素材やスパイスを用いて調理されます。また、米を主食とする傾向があります。


代表的な南インド料理には、ドーサやイドゥリ、ヴァダなどの発酵米粉のパンがあります。



これらのパンは、南インドの朝食や軽食として人気があり、軽くて消化しやすい特徴があります。また、サンバールやチャツネといった様々な添え物と一緒に提供されます。


南インド料理では、様々な種類のカレーやシャンバル、クズンブやラッサムといったスープが主要な料理の一部です。これらの料理は、豊富なスパイスやハーブを使って調理され、深い味わいと香りを持っています。特に、ココナッツミルクやタマリンドの酸味が特徴的です。
また、南インド料理には、ターメリックライスやレモンライスなどの香り高いライス料理も多くあります。これらのライス料理は、カレーやカリーとの相性が良く、南インドの食卓に欠かせない存在です。
さらに、南インドのデザートには、パイサムやパイシャム、ジャンガリといった甘いスイーツがあります。これらのデザートは、ミルクやナッツ、シロップを使って作られ、甘さと風味のバランスが絶妙です。
上記のように、ナンは我々が思っているほどインドでは食べられておらず、特に米を主食とする南インドではあまり馴染みのないものなのです。
まとめ
カレーのお供「ナン」はインド料理として認知されていることが多いですが、上で見てきたように実はインド発祥のものではありませんでした。様々な歴史を経て、ペルシャ(現在のイラン)から伝わってきたナン。今後はカレーとナンを食べながら、歴史に思いを馳せてみると良いかもしれません。
おまけ:ほとんどのインドカレー屋はネパール人が経営している
日本のインド料理店を多く経営しているのは、実はほとんどがネパール人。ネパール人は真面目で勤勉な国民性を持っており、インド料理店での働き者として好まれる傾向があります。そのため、ネパール人が採用されやすく、経営者としても多く選ばれるようになりました。
また、日本のインド料理は、厳密に言えば本場のインド料理とは異なり、日本人向けにアレンジされています。しかし、インド人やインド料理人が経営や調理を行う場合、日本人向けにアレンジすることが難しくなります。なぜなら、彼らは本場の味にこだわり、自国の料理を誇りに思っているためです。
一方で、ネパール人は元々インド料理に馴染みが少ないため、日本人向けにアレンジされた料理を提供することに抵抗感がありません。彼らは柔軟に日本人の好みに合わせることができるため、日本で成功しやすいと言えます。
その結果、日本のインド料理店の多くはネパール人が経営しており、彼らの柔軟性や適応力がビジネスの成功につながっています。
ネパール人経営のインド料理店、通称「インネパ店」には闇の深い側面もあります。気になる人は調べてみてください。
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