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スリル満点のバンジージャンプ、その意外なルーツとは?バヌアツ共和国の「ナゴール」

雑学
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「3、2、1、バンジー!」

けたたましいカウントダウンとともに、眼下の景色が急接近してくるあのスリル。絶叫マシンとはまた違う、むき出しの恐怖と達成感がバンジージャンプの醍醐味ですよね。世界各地にスリリングなバンジージャンプスポットが存在し、多くの人々がその一瞬を求めて訪れます。

でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。なぜ人はわざわざ高いところから、ロープ一本を頼りに飛び降りるのでしょうか? そのルーツを辿ると、意外な事実にたどり着きます。

実は、私たちがレジャーとして楽しんでいるバンジージャンプは、もともと南太平洋の小さな島で行われていた、非常に神聖な成人になるための儀式だったのです。

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バヌアツの聖なる儀式「ナゴール」

バヌアツ共和国(出典:外務省

その舞台となるのは、南太平洋に浮かぶバヌアツ共和国のペンテコスト島。この島に住む人々にとって、「ナゴール」と呼ばれる儀式は、単なる度胸試しなどではありません。それは、少年が一人前の男性として社会に認められるための、非常に重要な通過儀礼なのです。

ナゴールは、毎年4月から6月にかけてのヤム芋の収穫期に行われます。この時期、島には特別な木製の塔が建てられます。高さは10メートルから30メートルにもなり、その姿はまさに島のシンボル。そして、この塔から若い男性たちが次々と飛び降りるのです。

彼らが身につけるのは、足首に巻き付けられた、島のジャングルから採取された特別なツル。このツルの長さは、飛び降りる男性の体重や塔の高さ、そしてその年の作柄などを考慮して、村の長老たちが慎重に決定します。

最も重要なのは、飛び降りた男性が地面に触れる寸前で止まること。ほんのわずかでもツルの長さが足りなければ、地面に激突してしまう危険性があります。逆に長すぎても、儀式の意味合いが薄れてしまうと考えられています。まさに、自然の力と人間の知恵、そして勇気が試される瞬間なのです。

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なぜ飛び降りるのか?その深い意味

では、なぜペンテコスト島の男性たちは、命の危険を冒してまで塔から飛び降りるのでしょうか? それには、いくつかの深い意味が込められています。

まず、最も大きな目的は、若い男性が恐怖を克服し、勇気を示すこと。高い場所から飛び降りるという極限状態を経験することで、精神的に大きく成長し、一人前の男性としての自信を身につけると考えられています。

また、ナゴールは豊穣の儀式としての側面も持っています。高く飛び上がることで、神々に豊作を祈願し、その年のヤム芋の収穫を豊かにすると信じられています。飛び降りる男性の体が地面に近づくほど、その年の収穫は豊作になるとも言われています。

さらに、ナゴールはコミュニティの絆を深める役割も担っています。儀式の準備から実施まで、村人全体が協力し、成功を祈ります。飛び降りる男性を励ます声、無事に止まった時の歓声は、島全体を包み込み、一体感を高めます。

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儀式からレジャーへ:バンジージャンプの進化

ペンテコスト島のナゴールは、1970年代後半に、イギリスの探検家によって西洋に紹介されました。そのスリリングな様子は大きな反響を呼び、やがて商業的なバンジージャンプとして世界中に広まっていきました。

ニュージーランドのアラン・ジョン・ハケット氏が、1980年代に世界で初めて商業バンジージャンプを成功させた人物として知られています。彼は、ペンテコスト島のナゴールに感銘を受け、安全なゴム製のロープを使ったバンジージャンプを開発しました。

当初は「危険すぎる」という批判もありましたが、徐々にそのスリルと安全性が認められ、世界各地にバンジージャンプスポットが誕生しました。現在では、橋やダム、ゴンドラなど、様々な場所から飛び降りるバンジージャンプを楽しむことができます。

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失われたもの、受け継がれるもの

商業的なバンジージャンプが世界中で人気を集める一方で、ペンテコスト島のナゴールは、今も変わらず伝統的な儀式として受け継がれています。観光客が見学することも可能ですが、それはあくまで神聖な儀式の一部であり、軽々しい気持ちで参加できるものではありません。

現代のバンジージャンプは、安全性が高められ、より多くの人々が手軽にスリルを体験できるようになりました。しかし、そのルーツには、ペンテコスト島の人々の勇気と自然への畏敬の念、そしてコミュニティの絆が深く刻まれていることを忘れてはなりません。

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まとめ

私たちが何気なく楽しんでいるバンジージャンプの背後には、このような深く豊かな歴史と文化が存在するのです。バンジージャンプ以外のレジャーにも、奥深い歴史があるかもしれませんね。
ちなみに私はバンジージャンプは絶対やりません。怖い。

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参考


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