休憩タイム!教養サイトができました

【ゼロから掴む英文法】第35講:分詞構文の基本(接続詞を消し去る英文のスピード化)

英文法解説
スポンサーリンク

前回は、他動詞の設計図から「感情を与える ing」と「感情を受け取る ed」を一撃で見分ける「第34講:人の感情を表す分詞形容詞」を学びました。
今回は、分詞の応用表現のなかでも、大学受験の長文読解において「最もよく見かける」重要テーマである「分詞構文」の基本を攻略しましょう!

参考書や学校の授業で、分詞構文を次の2つの文の書き換えパズルとして何度も解かされませんでしたか?

  • When I walked along the street, I met Tom.
  • Walked along the street, I met Tom.(※間違い!)

そして、時、理由、条件、譲歩、付帯状況……という5つの意味を必死に丸暗記させられて嫌気が差したことがある人も多いはずです。

なぜ、わざわざ接続詞を消して動詞を ing にしなければならないのでしょうか。
分詞構文が使われる本当の理由と、2枚のスクリーンを重ね合わせるような美しいコアイメージを理解すれば、長文の中で分詞構文に出会ったとき、一瞬で「〜しながら」「〜して」とスッキリ訳せるようになります。
目からウロコの本質を、今日もロジックで身につけていきましょう!

スポンサーリンク

分詞構文の本質:英文を極限までスピードアップさせる技術

まずは、なぜ英語を話す人々が分詞構文という形を好むのか、その理由(本質)から迫りましょう。

結論から言うと、分詞構文とは「接続詞と主語を省くことで、文のテンポをスピードアップ(短縮)させる技術」です。

日本語でも、次のような状況を想像してみてください。

私は昨日、駅に着いたとき、私はトムに会いました

この日本語は、意味は通じますが「私は」が2回繰り返されていて、少しテンポが遅くて不自然に感じますよね。普通は、

昨日、駅に着いたとき、トムに会ったよ

と、言わなくてもわかる主語を省いて、スッキリと繋げて話すはずです。

英語もまったく同じです。
接続詞 when や because、そして「言わなくても前後の文脈で明らかにわかる同じ主語」をわざわざ言葉にするのは、テンポが悪くて面倒くさいのです。
そこで、不要なパーツを限界まで削ぎ落とし、動詞を ing に変えてペタッと繋げるシステムが開発されました。これが分詞構文の正体です。

スポンサーリンク

魔法の3ステップ:分詞構文の美しい組み立て方

それでは、普通の文(接続詞のある文)から、どのようにして分詞構文が作られるのか、設計図のルールを確認しましょう。3つのステップを踏むだけで、誰でも一瞬で分詞構文を作ることができます。

【元の文】
When he saw the police, he ran away. (彼は警察を見たとき、逃げ出した)

ステップ1:接続詞(When)を消す!

まずは、テンポを遅くしている一番の原因である接続詞(When)を、思い切ってカットします。

【残った形】
he saw the police, he ran away.

ステップ2:主語(he)が同じなら、左側の主語を消す!

カンマの左側と右側の主語を比べます。
接続詞(When)があった側の主語も he で、無い側の主語も he で、完全に一致していますね。これなら、言わなくても he だとわかるため、接続詞があった側の主語をカットします。

【残った形】
saw the police, he ran away.

ステップ3:残った動詞(saw)を「ing形」に変える!

主語を消してしまったため、動詞 saw は「文の心臓(V)」としての働きを失います。
動詞のまま放置すると文法が壊れてしまうため、動詞の原形(see)に ing をつけて、現在分詞(seeing)にワープさせます。

【完成した分詞構文】
Seeing the police, he ran away. (警察を見て、彼は逃げ出した)

どうでしょうか。
元の When he saw … と比べるてみると、文字数が減り、発音するときのテンポが劇的にスピードアップしていることが実感できるはずです。これが分詞構文の作り方です。

スポンサーリンク

訳し方の極意:5つの意味は丸暗記するな!

学校では、分詞構文には次の5つの意味があると教えられます。

  1. 時:〜するとき(When)
  2. 理由:〜なので(Because)
  3. 条件:もし〜なら(If)
  4. 譲歩:〜だけれども(Though)
  5. 付帯状況:〜しながら(As)

「長文の中で、この5つのうちどれなのか、どうやって見分ければいいの?」とパニックになってしまいますよね。しかし、本質的な話をすると、ネイティブスピーカーはこれらを一切区別していません。

分詞構文のコアイメージは、「2つの出来事が、同じスクリーンに同時に、あるいは連続して映し出されている状態」です。
上の例文で言うと、「警察を見るシーン」と「逃げ出すシーン」が、頭の中の同じスクリーンにポン、ポンと順番に映し出されているだけです。

そのため、長文を読んでいて文頭に ing のカタマリが置かれているのを見かけたら、「〜して、〜しながら」 と、前から順番に繋げて訳していくだけで、9割以上の文はスッキリと正しい意味で読めてしまいます。

Seeing the police, he ran away. (警察を見て、彼は逃げ出した)
= 理由とも、時とも、どちらとも取れる自然な繋がり

いちいち「これは理由の用法だから、〜なので、と訳そう!」などと、左から右へ流れる読解をストップさせる必要はありません。
出来事が同時に起こっているな」とカメラワークをそのまま感じ取るのが、分詞構文の読解の極意です。

スポンサーリンク

【実戦確認テスト】分詞構文の設計図を見抜け!

学んだ3つのステップとコアイメージを使って、次の3問に挑戦してみましょう。

【第1問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
(  ) that she had no money, she decided to walk home.
(A) Realized (B) Realizing (C) Realize

【解答】(B)

【解説】
「お金がないことに気づいて[気づいたので]、彼女は歩いて家に帰ることに決めた」という意味の文です。
文の後半に she decided to walk home という、主語と動詞が揃った「文の骨組み」がすでに完成しています。つまり、カンマの左側は接続詞が省略された分詞構文のカタマリです。
元々はおそらく Because she realized …(彼女は気づいたので)という文でした。接続詞 because を消し、同じ主語 she を消し、動詞 realized を ing形 に変えるという魔法の3ステップを適用します。
したがって、現在分詞の形をした (B) Realizing が正解になります。

【第2問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
(  ) left on the desk, the notebook was found by the teacher.
(A) To be (B) Being (C) Was

【解答】(B)

【解説】
「机の上に残されていたので、そのノートは先生によって発見された」という意味の文です。
後半に the notebook was found… という骨組みがあるため、左側は分詞構文のカタマリです。元々の文は、Because it was left…(机の上に残されていたので)という受動態の文だったはず。接続詞 because を消し、同じ主語(it = the notebook)を消し、残った be動詞の was を ing形 の being に変化させます。

したがって、(B) Being が正解になります。

この Being は、実際の長文では省略されて「Left on the desk…」と過去分詞から始まることも非常に多いですが、これについては次回の「第36講」で詳しく解説します。

【第3問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
(  ) left, you will find the station on your right.
(A) Turning (B) Turned (C) To turn

【解答】(A)

【解説】
「左に曲がれば、右手に駅が見えますよ」という意味の文です。
後半に you will find… という骨組みがあるため、左側は分詞構文のカタマリです。
元々の文は、If you turn left…(もし左に曲がれば)という条件を表す文でした。接続詞 if を消し、同じ主語 you を消し、動詞 turn を ing形 に変化させます。あなたが自ら曲がる(能動)という関係なので、現在分詞にするのが適切です。
したがって、(A) Turning が正解になります。

スポンサーリンク

今回のまとめ

  • 分詞構文の本質:接続詞と主語をカットして、文のテンポをスピードアップ(短縮)させるための表現技術。
  • 分詞構文の作り方:接続詞を消す ➡ 同じ主語を消す ➡ 動詞を ing形 に変える、という魔法の3ステップ。
  • 訳し方の極意:5つの用法(時、理由など)を細かく区別しようとするのではなく、頭の中の同じスクリーンに2つの出来事が同時に映っているイメージで、前から「〜して」「〜しながら」と繋げて訳す。

お疲れ様でした!
一見すると難しそうに見えた分詞構文も、接続詞と主語を省いてスピード化するという「言葉の合理的なシステム」から、すっきりと納得できたのではないでしょうか。

次回は「第36講:分詞構文の否定/受身/完了形」へと進みます。
分詞構文の ing に「否定の not」「受身の being(そしてその省略の罠)」「時間のズレを表す having + 過去分詞」という3つのスパイスを加える方法を攻略します。
ここを突破すれば、長文に出てくる複雑な形の分詞構文もすべてパズルのように解読できるようになります。どうぞお楽しみに!

スポンサーリンク
【利用上の注意】

当ブログの学習関連コンテンツにつきましては、個人での利用または学校や学習塾などの教育現場で使用する場合のみ改変、印刷、配布を許可します。他のウェブサイトやブログに転載する行為や、当ブログのコンテンツを利用して金銭を得る行為は禁止します。

プライバシーポリシー

姉妹サイト

▼おすすめ!

★Z会の通信教育★
【高1〜高3・高卒生対象】
資料請求で、入試対策の戦略がわかる
限定特典を無料プレゼント!
資料請求はこちら
スポンサーリンク
英文法解説英文法雑学
manabiをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました