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【ゼロから掴む英文法】第26講:動名詞の基本(いきいきとしたリアルを名詞にする魔法)

英文法解説
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前回は、不定詞の重要表現や書き換えの落とし穴を学び、不定詞の全単元をコンプリートしました。
今回からは、新しい単元である「動名詞」の世界に入っていきます!

動名詞は、動詞の後ろに ing をくっつけて「〜すること」という意味の名詞に変える表現です。

動詞を名詞に変えるなんて、不定詞の名詞的用法(to + 動詞の原形)と何が違うの?

そう疑問に思ったあなたは非常に鋭いです。

実は、不定詞の to と動名詞の ing には、ネイティブスピーカーの頭の中で全く異なる「コアイメージ(心象風景)」が存在します。
今回は、動名詞の役割と、その裏にある「リアルな躍動感」という本質を解き明かしていきます。 ここを理解すると、丸暗記に頼っていた英文法が、驚くほど直感的に理解できるようになりますよ!

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動名詞とは?:動詞を「名詞」にワープさせる

動名詞は、その名の通り「動詞の性質を残したまま、名詞の役割に変身させたもの」です。
<動詞の原形 + ing> の形で、「~すること」という意味になります。

名詞に変身したということは、第1講で学んだ通り、文の骨組みである次の3つのポジション(S・O・C)に置くことができるようになります。

① 主語(S)のポジション

【例文】 Collecting stamps is my hobby. (切手を集めることは私の趣味だ)

Collecting stamps(切手を集めること)という大きな名詞のカタマリが、文の主語(S)になっています。
※ 動名詞のカタマリが主語になるときは、単数扱い(is)にするルールもあわせて覚えておきましょう。

② 目的語(O)のポジション

【例文】 I enjoyed playing tennis yesterday. (私は昨日、テニスをすることを楽しんだ[テニスをして楽しんだ])

enjoy(楽しむ)という他動詞の後ろに、playing tennis(テニスをすること)という目的語(O)が置かれています。

③ 補語(C)のポジション

【例文】 My dream is traveling around the world. (私の夢は世界中を旅することだ)

主語の My dream と、traveling around the world が「夢 = 世界旅」というイコール関係(S = C)になっています。

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動名詞の本質:「今まさに目の前にある、リアルな現実」

「〜すること」という意味を表すパーツには、次の2つがあります。

  • 不定詞の名詞的用法(to travel)
  • 動名詞(traveling)

この2つの決定的な違いはどこにあるのでしょうか。

第16講でもお話しした通り、不定詞の to は「右向きの矢印(これから向かう先)」を表します。
そのため、コアイメージは「未来(これからすること)」や「未完了(まだやっていないこと)」になります。

それに対して、動名詞の ing のコアイメージは、ずばり「今まさに目の前で行われている、リアルな現実」です。

進行形(is running など)でも ing が使われるように、ing には「その場でいきいきと動いている躍動感」や「実際に体験している現実感」があります。
このコアイメージから、動名詞は次のようなニュアンスを帯びるようになります。

  • 現実志向(実際にやったこと、今やっていること)
  • 反復志向(普段から繰り返し行っていること、習慣、一般的なこと)

例えば、次の2つの文のニュアンスの違いを感じ取ってみてください。

【不定詞の文】
To play soccer is fun. (サッカーをすることは楽しい)

※ これからサッカーをプレイすることを頭の中で想像して、「(一般的に)楽しいよね」と客観的に言っているイメージです。

【動名詞の文】
Playing soccer is fun. (サッカーをすることは楽しい)

※ 今まさにボールを蹴っている躍動感や、自分が実際にプレイしたリアルな体験を思い浮かべながら、「やっぱりサッカーって楽しい!」と主観的に言っているイメージです。

この「未来・未完了の to」と「現実・反復・既定の ing」という本質的なイメージの違いが、後に学ぶ「第30講:不定詞と動名詞の使い分け」で、受験の合否を分ける超強力な武器になります。
今のうちにしっかりと脳裏に焼き付けておきましょう!

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前置詞の後ろは「動名詞」の独占ステージ!

動名詞ならではの、非常に重要なルールがあります。
それは「前置詞の後ろには、不定詞は置けず、必ず動名詞を置かなければならない」というルールです。

【例文】 He is good at speaking English. (彼は英語を話すのが得意だ)

at は前置詞です。前置詞の後ろは「名詞」しか置けないルールなので、動詞 speak を置くことはできません。

では、「話すこと」という意味にするために、不定詞の to speak を入れて「at to speak」にできるかというと、それは絶対にできません。

なぜなら、at も to もどちらも方向を表す「前置詞の親戚」なので、前置詞が2つ連続して並ぶのは英語の響きとして非常に不自然だからです。

したがって、前置詞の後ろに「〜すること」という名詞のカタマリを置きたいときは、不定詞を完全にシャットアウトし、動名詞 ing の独占ステージになります。

英文法問題や英作文で、前置詞(in, on, at, about, with, without, of など)の後ろが空欄になっていたら、迷わず ing の形(動名詞)を選びましょう

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【実戦確認テスト】動名詞の基本をマスターせよ!

学んだ動名詞の役割と前置詞のルールを使って、次の3問に挑戦してみましょう。

【第1問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
(  ) too much junk food is bad for your health.
(A) Eat (B) To eating (C) Eating

【解答】(C)

【解説】
文の骨組みを確認すると、is が動詞(V)であり、bad for your health が補語(C)を含むおまけパーツです。 つまり、動詞 is の手前にある(  ) too much junk food の全体が、文の主語(S)にならなければなりません。
主語のポジション(名詞の席)に動詞の eat をそのまま置くことはできないため、動名詞にして名詞のカタマリを作る必要があります。
したがって、<動詞の原形 + ing>の形をした (C) Eating が正解になります。完成した文は「ジャンクフードを食べすぎることは、健康に悪い」という意味になります。
(B) To eating については形が正しくありません。 To eat のように to の後に動詞の原形が続き、不定詞の名詞的用法(第16講)として使えばこちらも正解になります。

【第2問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
She left the room without (  ) goodbye to anyone.
(A) say (B) saying (C) to say

【解答】(B)

【解説】
「彼女は誰にもさよならを言わずに部屋を出て行った」という意味の文です。
空欄の手前にある without は「〜なしで」という重要な前置詞です。前置詞の後ろは名詞しか置けないため、動詞の原形である (A) say は置けません。
また、前置詞の後ろに不定詞(to + 動詞の原形)を置くことは文法的に禁止されているため、(C) to say も不可となります。
前置詞の後ろで「〜すること」という名詞の役割を果たせるのは動名詞だけです。 したがって、(B) saying が正解になります。

【第3問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
My favorite winter activity is (  ) on the snowy mountains.
(A) ski (B) skiing (C) to skiing

【解答】(B)

【解説】
「私の大好きな冬のアクティビティは、雪山でスキーをすることだ」という意味の文です。
主語が My favorite winter activity(私の大好きな冬のアクティビティ)なので、be動詞 is の後ろには「スキーをすること」というイコール関係になる補語(C)が必要です。
動詞 ski をそのまま置くことはできないため、名詞の役割にする必要があります。補語のポジションに動名詞を置いた (B) skiing が正解になります。 (C) は to の後ろに ing がきているため、文法的に誤った形です。

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今回のまとめ

  • 動名詞:型は<動詞の原形 + ing>。「〜すること」という意味になり、文の中で主語(S)、目的語(O)、補語(C)のポジション(名詞の席)に入る。
  • 動名詞の本質:コアイメージは「今まさに目の前にある、リアルな現実」。実際に体験している躍動感や反復(習慣)を表す。
  • 前置詞の後ろのルール:前置詞の後ろに「〜すること」を置くときは、不定詞は使えず、必ず動名詞(ing)を置く

お疲れ様でした!
動名詞の基本構造と、その根っこにある「リアルな躍動感」のイメージがスッキリと理解できたでしょうか。

次回は「第27講:動名詞の意味上の主語」へと進みます。
「私が〜すること」や「彼が〜すること」のように、動名詞の動作を行う人を文の中でどのように表すのか、所有格や目的格を使った表現ルールと、入試で差がつくポイントをわかりやすく徹底解説します。どうぞお楽しみに!

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