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【ゼロから掴む英文法】第12講:その他の助動詞、助動詞の重要表現(入試で差がつく最終兵器)

英文法解説
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助動詞の基本完了形をクリアしたみなさん、お疲れ様です!
今回は、助動詞シリーズの締めくくりとして、入試の正誤判定や並べ替え問題、英作文で毎年必ず狙われる「その他の助動詞」「助動詞の重要表現」を攻略します。

「used to と would often の違いがわからない」
「had better って、〜したほうがいいって意味じゃないの?」
「may as well とか、似たような表現が多くて覚えられない!」

こうした悩みを抱える受験生はとても多いです。
しかし、ここでも丸暗記は不要です。それぞれの言葉の裏にある「本質的な意味」を理解すれば、一瞬で当たり前の知識に変わります。受験英語を勝ち抜くための最終兵器を、一気に手に入れましょう!

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過去を振り返る「used to」と「would often」の決定的な違い

どちらも日本語では「昔はよく〜したものだ」と訳されるため、多くの受験生が混同してしまいます。
しかし、この2つには絶対に超えられない明確な違いがあります。

used to の本質:過去との強い対比(今は違う)

used to の本質は、「昔はそうだった(けれど、今はもう違う)」という「過去と現在の強い対比」です。 そして最大の特徴は、過去の「動作(習慣)」だけでなく、過去の「状態」も表すことができる点です。

【例文1:過去の状態】
There used to be a big cherry tree in our garden. (以前、庭に大きな桜の木があった = 今はもうない)

桜の木があったというのは「状態」です。このような状態を表すときは、used to しか使えません。

would often の本質:過去を懐かしむ気持ち(動作のみ)

would often の本質は、過去の思い出を「よく〜したものだなぁ」と懐かしむ気持ちです。often(よく)を伴うことが多く、自分の意志で何度も繰り返した「動作(習慣)」にしか使えません

【例文2:過去の習慣】
We would often play soccer after school in those days. (当時はよく、放課後にサッカーをしたものだ = 動作の習慣)

もし「昔は優しかった(状態)」や「以前はここに駅があった(状態)」と言いたいときは、would often を使うことはできません。

  • used to
    過去の「状態」も「動作」もOK(今は違うという対比が強い)
  • would often
    過去の「動作」のみOK(懐かしむ気持ち。状態は表せない)

この違いは、空所補充や正誤問題でよく狙われます。

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知らないと失礼!「had better」の本当の恐怖

学校で had better「〜したほうがよい」と習いますよね。
しかし、この日本語訳のまま目上の人や先生に使うと、ものすごく失礼な印象を与えてしまいます。なぜでしょうか。

実は、had better の本質は「そうしないと、マズいことになるぞ」という「強い警告(脅迫に近いニュアンス)」です。

【例文】 You had better study harder. (もっと勉強したほうがいい = 勉強しないと留年するぞ、などという脅しに近い響き)

アドバイスのつもりで「You had better 〜」を使うのは避けましょう。普通にアドバイスをするときは should(当然そうするのが良い)を使うのが正解です。

入試の罠:否定形「had better not」の位置

受験生が一番引っかかるのが、否定文を作るときの not の位置です。 had better は、2語で1つの助動詞として扱います。 そのため、not は必ず後ろにペタッとくっつきます。

  • ○:had better not + 動詞の原形
  • ×:had not better + 動詞の原形

完了形と混同して「had not better」にしてしまう失点が絶えないので、絶対に「had better not」の順番で頭に叩き込んでおいてください。

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入試超頻出!「may」を使った重要表現のコアイメージ

may のコアイメージは、第10講で学んだ通り「行く手を遮る壁がない(オープン)」でした。ここから、受験生を悩ませる2つの重要表現が生まれます。

① may well + 動詞の原形:「十分にその可能性がある、〜するのももっともだ」

well は「十分に、上手に」という意味の副詞です。
壁のない状態(may)が十分に(well)満たされているイメージなので、「100パーセントそうとは言い切れないけれど、十分にその可能性がある」「そう思うのも当然(もっとも)だ」という意味になります。

【例文】 She may well be angry with you. (彼女があなたに怒るのももっともだ = 怒るだけの十分な理由や可能性がある)

② may as well + 動詞の原形:「〜したほうがマシだ」

as well(同じくらい良い)がくっついた形です。 「他に良い選択肢が壁に阻まれて見当たらないから、今目の前にあるこれを選ぶのも、何もしないのと同じくらいマシかな」という、少し投げやりな、消去法的なニュアンスになります。

【例文】 We may as well start at once. (すぐに山を出発したほうがマシだ = ここで雨風をしのいでじっとしているよりは、出発するほうがまだ良い)

さらに、後ろに as …(〜するくらいなら)を繋げた形も超重要です。

  • may as well A as B:Bするくらいなら、Aするほうがマシだ

このフレーズは、英作文や並べ替え問題で非常に得点差がつくポイントです。

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意志を優しく伝える「would rather」の本質

would rather「むしろ〜したい」という意味を表します。 will の過去形である would(控えめな意志)に、rather(むしろ、どちらかと言えば)が合体した形です。 「できれば、どちらかと言えば、こっちを選びたいな」という、控えめで上品な意志を伝える表現です。

【例文】 I would rather stay home than go out today. (今日は外出するより、むしろ家にいたい)

入試の罠:否定形「would rather not」の位置

had better と同様に、would rather も2語で1つの助動詞として扱います。そのため、否定の not は would rather の後ろに置きます

  • ○:would rather not + 動詞の原形
  • ×:would not rather + 動詞の原形

「would rather not(むしろ〜したくない)」の位置は、英作文や空所補充で最も狙われやすい部分の1つです。

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【実戦確認テスト】重要表現の本質を見抜こう!

学んだ助動詞の重要表現を使って、次の3問に挑戦してみましょう。

【第1問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
You are coughing badly. You (  ) to school today.
(A) had better not go
(B) had not better go
(C) would rather not go

【解答】(A)

【解説】
文の最初に「ひどい咳をしていますね」とあります。学校に行くと大変なことになる、悪化するという状況なので、「今日は学校に行かないほうがいい(強い警告)」というニュアンスになります。したがって、had better を使った表現が適切です。
否定の not の位置は、2語で1つの助動詞として扱う had better の直後に置くため、(A) had better not go が正解になります。
(B) は not の位置が誤りです。 (C) は「むしろ学校に行きたくない」という自分自身の控えめな意志になってしまうため、相手へのアドバイス(警告)をする文脈に合いません。

【第2問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
We (  ) walk home than wait for the next bus for an hour in the cold.
(A) had better
(B) would rather
(C) may well

【解答】(B)

【解説】
文の後半に than wait …(待つよりも)という than の比較の表現があります。 than とセットで使われ、「〜するよりも、むしろ…したい」という控えめな好みを表す表現は would rather です。 したがって、(B) would rather が正解になります。
(A) の had better や (C) の may well は than と一緒に使うことができません。

【第3問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
There (  ) be a small bookstore on the corner, but it closed last year.
(A) used to (B) would often (C) must have

【解答】(A)

【解説】
文の後半に「しかし昨年閉店した」とあります。 つまり、「以前、角に小さな本屋があった(状態)」という過去の状態を説明する文です。would often は「よく〜したものだ」という過去の動作(習慣)にしか使えず、過去の状態(あった、住んでいたなど)を表すことはできません。 過去の状態「〜だった(今は違う)」を表すことができるのは used to のみであるため、(A) used to が正解になります。

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今回のまとめ

  • used to = 過去の状態・習慣の両方(今は違うという対比)
  • would often = 過去の習慣のみ(状態には使えない)
  • had better = 「そうしないとマズいことになるぞ」という強い警告
    • 否定形は:had better not + 動詞の原形
  • may well = 十分にその可能性がある、〜するのも当然だ
  • may as well = 他に良い選択肢がないから、〜するほうがマシだ
  • would rather = どちらかと言えば〜したい
    • 否定形は:would rather not + 動詞の原形

これで、入試に出る助動詞の重要表現はすべて完璧にマスターできました!
助動詞を「心の絵の具」として捉え、時間のズレを完了形で表し、決まった表現の本質を押さえる。この一連の知識があれば、助動詞のどんな問題が出ても怖くありません。

次回からは、英文の視点をガラリと変える新しい一大テーマ、「第13講:受動態の基本(視点を変えるカメラワーク)」をお届けします。
「〜される」という受け身の文がなぜ作られるのか、その本当の理由を解き明かします。どうぞお楽しみに!

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