休憩タイム!教養サイトができました

【ゼロから掴む英文法】第10講:助動詞の基本(話し手の心のカラフルな絵の具)

英文法解説
スポンサーリンク

助動詞って、canは「できる」、mustは「しなければならない」、mayは「してもよい」という風に、ただの訳し方だけで丸暗記していませんか?

もしそうなら、今すぐその覚え方をアップデートしましょう!

助動詞を日本語の訳だけで覚えようとすると、のちに学習する「仮定法」や、助動詞が組み合わさった複雑な長文に出会ったときに、必ず頭がこんがらがってしまいます。

助動詞の本質は、話し手の「心の絵の具(主観)」です。
今回は、なぜ助動詞の後ろは必ず動詞の原形になるのかという疑問から、入試で狙われる最重要助動詞たちの本当のイメージを、わかりやすく解説します!

スポンサーリンク

助動詞の本質は「心の絵の具」

助動詞(canやmustなど)の役割は、客観的な事実に対して、話し手が「どう思っているか」という「心の絵の具(主観や態度)」を付け足すことです。

次の2つの文を比べてみましょう。

  1. (助動詞なし): He plays soccer. (彼はサッカーをする)
  2. (助動詞あり): He can play soccer. (彼はサッカーができる)

文1は、彼がサッカーをするという客観的な事実(いつでも形)をそのまま述べています。

一方、文2のcanを入れた文は、彼がサッカーをする事実そのものを言っているのではなく、話し手が「彼にはサッカーをする能力があるはずだ」という心の絵の具を上から塗っている状態です。

助動詞は、事実の文に話し手の「可能性、意志、義務、推量」といった主観をプラスするスパイスのような存在なのです。

なぜ助動詞の後ろは「動詞の原形」なの?

学校で「助動詞の直後は動詞の原形にする」と耳にタコができるほど言われたと思います。なぜ原形なのでしょうか。

実は、動詞の原形(sもedもつかない元の形)の本質は、まだ現実化していない「頭の中にある動作のイメージ」です。 現在形(playsなど)は「現実にいつも起こっている事実」を表し、過去形(playedなど)は「過去に実際に起こった事実」を表します。

しかし、助動詞を使うとき(〜できる、〜かもしれない、〜すべきだ)というのは、まだその動作が現実に起こっているわけではありません。話し手の頭の中にある「これからの可能性や意志」を語っているだけです。
まだ現実化していない頭の中の動作をそのまま表すために、事実に変化していない動詞の本来の姿である「原形」をポンと置くのです。

こう考えると、すべての助動詞の後ろが原形になるのは、ごく自然なルールだと納得できますよね。

スポンサーリンク

5大助動詞のコアイメージ

受験英語で頻出の5つの重要助動詞は、訳し方ではなく、それぞれの「コアイメージ(心の絵の具)」で押さえるのが最強の攻略法です。

① can のコアイメージ:「いつでも出せる力」

canの本質は、心の引き出しにしまってあって「いつでも外に出せる力」です。ここから2つの意味が生まれます。

  • 潜在能力(〜できる):いつでもその力を発揮できる状態。
  • 可能性・推量(〜でありうる):いつでも起こる力・可能性がある状態。

② may のコアイメージ:「壁がない(オープン)」

mayの本質は、行く手を遮る「壁がなくて、いつでも通り抜けられる状態」です。

  • 許可(〜してもよい):話し手が壁を取り払って「どうぞ、通っていいよ」と言っている状態。
  • 控えめな推量(〜かもしれない):100パーセントそうとは言えないけれど、そうなることへの障害(壁)がない状態。

③ must のコアイメージ:「高い圧力(プレッシャー)」

mustの本質は、上からググッと押し潰されるような「強烈な圧力」です。逃げ道はありません。

  • 義務・強制(〜しなければならない):強い圧力によって、その行動をせざるを得ない状態。
  • 強い確信(〜に違いない):絶対にそうだと、話し手の中で圧力がかかっている状態。

④ should のコアイメージ:「当然そちらへ進む」

shouldの本質は、道筋ができていて「当然そちらの方向に進むべきだ」というイメージです。mustほどの強引な圧力はありません。

  • 義務・提案(〜すべきだ):人として、またはルールとして、当然そちらの道を選ぶのが正しいという状態。
  • 当然の予測(〜のはずだ):状況やデータから考えて、当然そうなる流れである状態。

⑤ will のコアイメージ:「100パーセントの意志と予測」

基本時制のときにも学びましたが、willの本質は名詞の「意志(何が何でもやるぞという鉄の意志)」でしたね。

  • 強い意志(〜するつもりだ):話し手が100パーセントの覚悟で「絶対にやるぞ」と思っている状態。
  • 確実な予測(〜だろう):未来に対して100パーセントそうなるだろうと確信している状態。
スポンサーリンク

「must」と「have to」の罠

よく引っかかるのが、似たような意味を持つ表現のニュアンスの違いです。特に「must」「have to」の書き換えには大きな罠があります。

どちらも日本語では「〜しなければならない」と訳されますが、話し手の頭の中は全く違います

must:内側からの強い圧力

話し手自身の主観で「絶対にやらなきゃダメだ!」と強く思っている状態です。

have to:外側からの客観的な状況

have toは助動詞ではなく、「to以下という状況を、自分の手元に持っている(have)」という客観的な表現です。つまり、法律、校則、他人の約束など、外からのルールによって「そうせざるを得ない」という状態を表します。

この違いがあるため、否定文にしたときに意味がガラリと変わってしまいます。

  • must not(〜してはならない): 強い圧力の否定なので、「絶対にやるな」という「強い禁止」になります。
  • don’t have to(〜する必要はない): 外側の状況を持つ必要がないだけなので、「しなくてもいいよ(不要)」という意味になります。

この否定文での意味の変化は、空所補充や英作文で毎年多くの受験生が失点するポイントなので、必ず頭に叩き込んでおきましょう。

スポンサーリンク

【実戦確認テスト】助動詞の本質を見抜こう!

学んだ助動詞のコアイメージを使って、次の3問に挑戦してみましょう。

【第1問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
Tomorrow is a holiday, so you (  ) get up early.
(A) must not (B) don’t have to (C) should

【解答】(B)

【解説】
文の最初に「明日は休みだ」とあります。休みなので、早く起きる必要はありません。「〜する必要はない(〜しなくてもよい)」という不要の意味を表すため、(B) don’t have to が正解になります。
(A) の must not を選んでしまうと、「早く起きてはならない(起きたら罰せられる)」という不自然で強力な禁止の意味になってしまいます。

【第2問】

次の(  )に入れるのに最も適切なものを1つ選びなさい。
He (  ) be tired after walking for five hours.
(A) must (B) may as well (C) have to

【解答】(A)

【解説】
文の後半に「5時間も歩いた後なので」とあります。5時間も歩いたのだから、彼が疲れているのは誰から見ても当たり前で、強い確信があるはずです。「〜に違いない」という強い確信(高い圧力)を表すため、(A) must が正解になります。
なお、(C) の have to は主語が He なので形としても合わず、また客観的な義務を表す表現なので意味も通りません。

【第3問】

次の英文の下線部の助動詞が表す意味として、最も適切なものを1つ選びなさい。
Accidents can happen at any time.
(A) 能力(〜できる)
(B) 許可(〜してもよい)
(C) 可能性・推量(〜でありうる)

【解答】(C)

【解説】
文全体の意味は「事故はいつでも起こりうる」です。事故が起こるというのは、人が持っている「能力(〜できる)」の話ではありません。 canの持つ「いつでも出せる力」という本質から、状況として「いつでも起こる可能性がある(〜でありうる)」という推量のニュアンスになります。 したがって、正解は (C) 可能性・推量 です。

スポンサーリンク

今回のまとめ

  • 助動詞の本質は、客観的な事実に話し手の主観をプラスする「心の絵の具」
  • 助動詞の直後が動詞の原形なのは、まだ現実化していない「頭の中の動作」をそのまま置くから。
  • must(自分の強い思い) have to(周囲の状況やルール)は、否定文にすると意味が全く異なる
    • must not = 強い禁止(〜してはならない)
    • don’t have to = 不要(〜する必要はない)

助動詞も、コアイメージから考えれば、丸暗記する必要が一切ないことが実感できたはずです!

次回は、この助動詞の知識をさらに発展させ、受験生が最も苦手とする応用テーマ「第11講:助動詞 + 完了形(過去への心のタイムトリップ)」をお届けします。どうぞお楽しみに!

スポンサーリンク
【利用上の注意】

当ブログの学習関連コンテンツにつきましては、個人での利用または学校や学習塾などの教育現場で使用する場合のみ改変、印刷、配布を許可します。他のウェブサイトやブログに転載する行為や、当ブログのコンテンツを利用して金銭を得る行為は禁止します。

プライバシーポリシー

姉妹サイト

▼おすすめ!

★Z会の通信教育★
【高1〜高3・高卒生対象】
資料請求で、入試対策の戦略がわかる
限定特典を無料プレゼント!
資料請求はこちら
スポンサーリンク
英文法解説英文法
manabiをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました